持続可能なエネルギー、プロセス、製品のリーダー
Metsä Board は、プラスチックに代わるより良いパッケージの選択肢を提供しながら、リサイクルしやすくしているフィンランドの企業です。その方法は、生分解性と、食品に直接接触することができるという点の両方を兼ね備えた、耐久性と持続性に優れた箱用板紙と板紙を製造することです。環境への影響をできる限り抑えながら、健康的なパック入り食品を提供できることが顧客に評価されています。
持続可能なエネルギー、プロセス、製品のリーダー企業である Metsä Board は、エンジニアリングと設計の世界的リーダーであるスウェーデン・フィンランドのコンサルティング企業 AFRY と定期的にコラボレーションを行っています。両社は1つのチームとして、製造や運用に関するさまざまなプロジェクトに取り組んでおり、革新的なテクノロジーや手法を共有しています。AFRY が Metsä Board に Matterport を紹介したのはその精神によるものでした。
「当社は数年間 Matterport を愛用しています」と AFRY の スウェーデンのローカルプロジェクトおよびエンジニアリングプロセス産業のビジネスユニット責任者である Johan Johansson 氏は語りました。「Matterport を使用すると、プロジェクトミーティング中にチームがデジタルツインを確認したり、リモートワーク中でも全員が正確に同じものを確認したりできるため、プロジェクトのワークフローとコミュニケーションを改善できました」
AFRY は、1990年代初頭に再建築プロジェクトでレーザースキャンテクノロジーが使用されて以来、リアリティキャプチャに積極的に取り組んできました。今日のカメラなどの機器は安価で高性能になっていることもあり、AFRY は Matterport を使用してバーチャル工場を作るというアイデアを思いつきました。
Metsä Board は、Matterport の機能と、いかに簡単かつ迅速にソリューションを導入できるかを知り、喜びました。「この製品を当社に導入するメリットがすぐにわかりました。主要な新しい投資プロジェクトをサポートするだけではなく、今後の日々の運用のサポートにもなると思ったのです」と、Metsä Board プロジェクトマネージャーの Robert Gidlund 氏は語ります。
Metsä Board は、ベンダーサプライチームが工場の機器やレイアウト、交換が必要なもの、それぞれがどのように組み合わされているかを分析できるように、スウェーデンのフーズムの工場とそこにあるすべての機器のバーチャルツインを作成することを決めました。AFRY はサービスプロバイダーとして、Matterport はテクノロジーサプライヤーとして選ばれました。「工場のテストスキャン時に Matterport を初めて使ったのですが、5分で稼働させることができました」と Gidlund 氏は言います。「現場の人数を最小限に抑えることができ、リモートの人員も非常にスムーズな方法で関与することができました。また、Matterport を使用することは、当社のサステナビリティの目標と完全に一致していました。このソリューションは今後も継続して使用していく予定です」
プロジェクトの開始を迅速化
Metsä Board は効率を高めるために最先端のテクノロジーを探していました。AFRY が Matterport を使用することで、同社が 工場機器の保守と古い機器の交換を効率化するのを支援し、生産性を向上させました。
Metsä Board はさまざまなサプライヤーと提携しており、新しいサービスのために同じサプライヤーを選択する場合でも、常に同じチームで作業をするわけではありません。「多くの場合は新しいチームになります」と Gidlund 氏は語りました。「しかし、オンラインミーティング中に正確で高品質なデジタルツインを使用することで、全員が同じものを見ながらその空間をバーチャルに確認することができます。これは、紙面上の工場の図を見るよりもはるかに良く、実際に足を運ぶ必要もありません。時間やコストをかけて移動する必要がなく、すぐに始められる素晴らしい手段です」
出張の費用と時間は50%削減され、初期段階においてはほぼ100%削減できました。「新型コロナウイルス感染症拡大の際、スウェーデンの入出国者は1週間隔離されなければならなかったため、これは特に役立ちました」と Gidlund 氏は説明します。「特に工場の騒音の中で大声を出す必要がないため、Matterport は出張の削減やより効率的な作業にも役立つでしょう」
Metsä Board では、折りたたみ箱用板紙の増産プロジェクトを計画していたため、以前からリモートワークを実現する方法を模索していましたが、感染症拡大に伴い、その実現はより重大な課題になりました。このようなビジネス拡大の際、プロジェクトの請負業者、サプライヤー、エンジニアは、現在の状況をリアルタイムに把握する必要があります。
「もちろん、現場で集めた情報は貴重ですが、この製品は素晴らしい代替手段であり、サステナビリティに貢献するものです]と Gidlund 氏は語ります。「スウェーデンは2045年までに温室効果ガスの排出をゼロにするという目標を掲げていますが、そのためにはこのようなデジタルソリューションが必要となるでしょう」
測定、Mattertag、保守
Matterport を採用する前、Metsä Board は生産前の時間の20%を測定に費やしていました。今では AFRY が Matterport を利用して 3D デジタルツインから空間データをキャプチャするため、その必要はなくなりました。
「以前は写真を使用していましたが、どうしても見落としを防ぐことができず、手戻りが発生していました」Gidlund 氏は付け加えます。「AFRY が Matterport を使用することで、すべてのものを写真よりも詳細かつ効率的にキャプチャすることができ、さらに複数の角度から高解像度の写真を撮影することができるようになりました」
AFRY が空間をスキャンした後、内部でのコミュニケーションやサプライヤー、パートナーとのコミュニケーションを強化するために、Metsä Board は Mattertag を使用して特定の場所、オブジェクト、機能に情報やコンテキストを追加しました。「ミーティング前に、測定値にアクセスしたり、スキャンを分析したり、議論する商品やオブジェクトに Mattertag を設定したりすることができます」と Gidlund 氏は説明します。「その結果、重要な情報を強調できるようになり、ミスが減りました」
請負業者は継続的に詳細を確認し、24時間365日情報を受け取ることができます。Matterport のおかげで、ミーティングはより効率的になり、誤解が減り、安全性が向上し、コスト削減にもつながりました。
今後の展開
Metsä Board は Matterport を使用してプロジェクトをリモートで開始できるようになったため、提案をリクエストするためにデジタルツインを共有することで、発注予定のサプライヤーとより簡単にエンゲージできるようになりました。
感染症拡大によって Metsä Board は設備のアップグレードやレイアウトの改善による工場の生産能力の拡大に遅れを取る可能性がありましたが、AFRY が Matterport を使用したことで、従業員、サプライヤー、顧客に新たな効率性をもたらしました。「以前のようにスケジュールを調整する必要はありません」と Gidlund 氏は続けます。「これまでは全員が同じ日に出張できるように待たなければなりませんでした。Matterport なら、すべての関係者がバーチャルに立ち会うことができるため、タイムラグを回避することができます」
AFRY としては、デジタルツインの作成はバーチャル工場の第一段階に過ぎません。AFRY は次に、3D モデリングと人工知能を組み合わせて、製造実行システムからの運用データを統合したいと考えています。
Metsä Board が Matterport を使用して時間や費用、移動、手間を節約した今、Gidlund 氏はこう言います。「Matterport なしで働くことは考えられません」
Metsä Board について
Metsä Board はヨーロッパのプレミアムなフレッシュファイバー板紙のトップメーカーです。軽量で高品質な折りたたみ箱用板紙、食品サービス板紙、白色クラフトライナーを中心に展開しています。製品に使用されているピュアフレッシュファイバーは、持続的に管理されている北欧の森林から生まれた再生可能で追跡可能な資源です。同社は、2030年までに工場の原材料の完全な脱化石化を目指すなど、サステナビリティの面でも先駆的な取り組みを行っています。
本社
エスポー、フィンランド
業界
製造業
課題
建設・保守プロジェクトを迅速に開始し、コストを削減する
製品
MatterPak バンドル、Matterport Pro2 カメラ
解決策
Metsä Board が Matterport を使用して、機器を含む工場の内装をキャプチャし、プロジェクトをリモートで管理することで、不要な出張とコストを削減
成果
- 出張の費用と時間を50%削減—プロジェクトの初期段階ではほぼ100%削減
- より正確に測定
- プロジェクト開始を迅速化
https://varnish.production.matterport.us2.amazee.io/ja/industries/case-studies/metsa-board-ka-matterport-tekosutowoxuejianshi