自宅の改装や増築、あるいは付帯住宅(ADU)を希望する住宅所有者はまず、さまざまな許可申請や建設前のプロセスを進める必要があり、それには数カ月の時間と数千ドルのコストがかかることがあります。設計者、エンジニア、請負業者を管理しながら、地域の計画・建築部門の複雑な要件に対処しなければならないため、多くの人は「ほかの人にお金を払って任せた方がいい」と考えます。
そこでカリフォルニア州サンホセのスタートアップ企業、CONSTRUCTOの登場です。CONSTRUCTOは、コスト、手間、ストレスなしで改装や建設のプロジェクトの計画を策定し、許可を取得できるように住宅所有者、建築ゼネコン、不動産仲介業者を支援します。自社を設立するまで長年にわたって建設業界に携わっていたCEOのYuri Galeev氏は、建設前の手続きの方が建設プロジェクトの他の部分よりも大変だと言います。
「許可申請のプロセスは非常に手間がかかります」とGaleev氏は言います。かなりの時間と費用がかかるので、建設業者と住宅所有者が直面する問題の大半を占めています。また、顧客に代わって許可を取る請負業者は法外な料金を請求することがよくあります。当社は、両方の問題をターンキー方式の合理的なオンラインプロセスで解決する別の方法を提供して、建設前の手続きを、可能な限り革新的で費用を抑えた、ストレスのない効果的な方法で実施します。
CONSTRUCTOではまず、各顧客に専任のプロジェクトマネージャーを単一窓口として割り当てて、建設前のプロセスのあらゆる面を管理します。次に、Matterportを使って家のそのままの状態を記録して測定し、写真並みの精度の視覚情報と空間データを3Dデジタルツインに統合して、住宅所有者、設計者、エンジニア、請負業者、行政機関とそれを共有することで、時間とコストを節約し、高額な修正作業になりかねない誤りを減らします。
その後、CONSTRUCTOによって概念設計がデジタルツインに追加されるので、顧客と関係者はバーチャルに建物を見学して建設前に非常に細かい点まで精査することができます。設計の承認後、エンジニアは請負業者や地域の行政機関用に図面を作成し、プロジェクトマネージャーは必要な許可を可能な限り速やかに取得できるように確実を期します。
視覚データと空間データを1つのパッケージに
CONSTRUCTOが達成する効率化の多くは、Matterportの技術がなくては達成できないでしょう。Matterportの技術はCONSTRUCTOのサービスの多くのステップを動かすエンジンです。1台のMatterportカメラで物件全体を内側も外側も撮影して、4K解像度の3D画像、すべての空間データ、寸法精度の高い測定値を含んだデジタルツインに変換できます。
既存のそのままの状態を測定して記録することが常に、建設前のプロセスで最も厄介な部分になるため、CONSTRUCTOは入手可能な最高のツールを使用しています。「私達は、従来の巻き尺やレーザーから3Dスキャン、Matterport Pro2カメラまで、市販されているあらゆるものを検討しました。Matterportはこれまでのところ当社のニーズにぴったり合います。というのは、プロジェクトの全期間にわたって使用できる、視覚データと空間データを1つのパッケージに組み合わせた唯一のソリューションだからです。
建設前の手続きと許可申請をより迅速、簡単、効率的に
CONSTRUCTOはMatterportを使用することで、測定プロセスだけで数日間短縮できるようになりました。家の改装中、誰かが何かの測定を忘れると、再び家を訪問する予約を取らなければなりません。その結果、プロセスが中断され、時間が無駄になり、住宅所有者に負担をかけることになります。
さらに重要なのは、Matterportが人的エラーによる測定誤差を完全に排除する点です。「プロジェクトの承認前に図面にミスがある場合、すべてやり直すと数千ドルものコストがかかることがあります」とGaleev氏は言います。「Matterportの測定ツールを使って、最初からすべて正しく測定できることが非常に重要になります」
CONSTRUCTOは建築設計士、建築技師、請負業者、地域の建築局や許可局の担当者などさまざまな関係者全員とデジタルツインを共有して、プロセスを格段に速く進めます。物件をスキャンした後、家を直接訪問する必要がないからです。
Matterportデジタルツインがあれば、建築や許可申請のプロセスに関わるすべての人が顧客に迷惑をかけずに、デジタルに家を訪問できます。「設計者は写真並みの精度の3Dモデルを扱って作業し、建築局は許可の発行に必要なすべてのデータや資料を入手し、請負業者は解体前の家の様子を正確に把握することができます。まるでタイムマシンのようです」
顧客にもデジタルツインのコピーが送られます。「当社のお客様はデジタルツインを高く評価しています」とGaleev氏は言います。「写真とスケッチでは、自宅を3Dでバーチャルに見て回る驚きの感覚にはとてもかないません」。デジタルツインを顧客と共有する理由には、感情面と実際面の理由があります。タイムマシン効果のおかげで、改築前の家の外観を覚えておくことができ、建設中に問題が起きても、解体前の正確な様子を請負業者に見せることができます。
Matterport Capture Services On-Demandを活用して事業を拡大
CONSTRUCTOは、拠点であるサンフランシスコベイエリアからサクラメント、ロサンゼルス、カリフォルニア州のオレンジ郡にまで事業を急速に拡大しました。次はテキサス州、ワシントン州、オレゴン州、アリゾナ州に事業を拡大してから、全国サービスを展開したいと考えています。
同社の事業拡大には、Matterport Capture Services On-Demandが非常に大きな役割を担っています。これまでは、チームを顧客の家に派遣して数時間かけて写真を撮影したり、あらゆるものを手作業で測定したりしていました。Matterport Pro2 3Dカメラの購入後はプロセスが大幅にスピーディになりましたが、それは、スタッフがMatterportカメラを持って簡単に訪問できる場所に物件がある顧客に限られていました。Matterport Capture Services On-Demandを利用すると、CONSTRUCTOのようなMatterportのお客様は、全米の主要な大都市圏の物件の撮影を経験豊富な技術者に発注し、すぐに使えるデジタルツインを72時間以内に受信できます。2,000平方フィートまでの住宅であれば、通常1人のMatterportの技術者が60分のセッションですべてを撮影できます。
「Matterport Capture Services On-Demandはとても簡単に利用できます」とGaleev氏は言います。「Matterportは間違いなくこのサービスにかなり力を入れています。手順は、ディナーの注文と同じくらい簡単です。住所と物件に関する情報を2つほど入力すれば完了です」
このサービスのおかげで、CONSTRUCTOは急速にサービスを拡大することができます。「自分達だけで行うよりもはるかに迅速に事業を拡大することができます」とGaleev氏は言います。「自社の技術者をすべての不動産市場、特に地方に配することはできませんが、Matterportのおかげで事業を急速に拡大し、全米の住宅所有者の不安を解消することができます」
何といっても、Matterport Capture Services On-Demandを利用すれば、技術者が指定の日時に予約されて、スキャンリクエストで指定した詳細を撮影してくれるので、CONSTRUCTOは安心していられます。
Matterport Capture Services On-Demandの信頼性のおかげで、当社は業務に集中して、プロジェクトを着実に進めることができます」とGaleev氏は言います。「当社では、自分たちで物件をスキャンするのをやめて、ほぼすべてのプロジェクトでこのサービスを利用しています」
CONSTRUCTOについて
CONSTRUCTOは、大規模な住宅の改装プロジェクト、増築、付帯住宅(ADU)に関する建築前の手続きと許可申請のプロセスを合理化するスタートアップの建設サービス会社です。サンフランシスコのベイエリアからロサンゼルスやサクラメントにまで事業を拡げており、全国サービスの展開を計画しています。
本社
カリフォルニア州サンホセ
業界
住宅建設
従業員数
9人
課題
建設前の手続きと許可申請を可能な限り革新的で費用を抑えた、ストレスのない効果的な方法で実施する
製品
Matterport Capture Services On-Demand、Matterport Pro2 3Dカメラ
ソリューション
CONSTRUCTOはMatterportデジタルツインを使って、すべての視覚データと空間データ、測定値を取得することで、設計、エンジニアリング、許可申請、建設の時間とコストを節約しています。
成果
- 建設前の手続き、設計、エンジニアリングを加速化および簡素化
- 測定誤差やコストのかかる修正作業を排除
- 最小限の手間で顧客の建築許可を取得
https://varnish.production.matterport.us2.amazee.io/ja/industries/case-studies-14